企業の成長と投資対象 人への投資を考えてみる

会社にいる人や研修などの体制、実際にそれがどのように運用されており、活かすことが出来ているのか。職員は本当に楽しく働くことでレバレッジを生み出すことができるのかという点は非常に重要である。

企業の価値として人を育てられることは重要なことだ。シンプルにその人の労働力の単価との差額、それらの人が集まった時に産み出している価値との差額が経営者の利潤となる。

労働力としては安くとも高い価値を生み出すための方法としては、人間の成長、商品やサービスの力、システムの力がある。

商品力に投資することで、人間は成長しなくとも価値の差額を生み出すことができる。システムもまた同じ。
商品力もシステム力も無いのであれば、人に投資することが価値の差額を産み出すことに繋がっていく。

システムや商品の力が弱いから売れない→商品に投資しろというのは、自らへの投資を減らせと言っていることと同義である。

商品力で勝つようになるための投資は、人への投資を減らすことに繋がる。
人への投資を減らすことは成長を止めることとなる。

人に投資する会社なのか、商品に投資する会社なのか。

社員としてへ人に投資する会社にいた方が圧倒的に成長することができる。

つまり、企業の投資規模の割に商品やシステムが弱いというのであれば、社員の成長に投資をすることで勝ち筋を作っている可能性もある。

人への投資となった場合に、誰に投資をするか。
投資対効果が最も良い者にするのは当然のこと。

人への投資の種類としては、給与、研修、マネジメント、働き方など。

給与は採用優位に繋がるが入社後の投資とはならない。本人が自己投資を行うことで成長できるという環境を作れれば給与が成長につながるが、単に給与を上げることは成長の原資とは直結しない。

マネジメントの配置も人への投資の一種だ。これも間接的に成長を促すことができる。ただしこれはマネジメントの手法やマネージャーの素質による。

マネージャーの配置目的としては、現在のメンバーのリソース合計からのより効率的な吸い上げと、メンバーの成長を促すことによるレバレッジの期待という大きく分けると2つの方向だ。もちろん高いレベルで両立できることが望ましい。

経営者の設置目的が前者に偏っているとき、マネジメント対象メンバーにとっては悲惨な時間になる。ケインズのいう経営者による搾取構造だ。

ただしここにはリソースが永続的に提供されることが前提となっているため、現代のような労働者に選択肢の生まれた状態では限界が来る。商品力や会社の価値によほどの自信があれば可能であるが。

つまりこれは厳密にいえば人への投資でなく、商品やサービスもしくは集金システムへの投資である。システムの中に「人間」という要素が含まれているにすぎず、いわゆる「人に投資」という意味とは異なってくる。

マネジメント後者は、「成長を促すマネジメント」の投入である。成長を促すための要素としては仕事の仕方、スタンス、会社理念への理解などがあるが、つまりこれは教師的なマネジメントの投入ということができる。

この教師的なマネジメントもまた、自分の体験を上手に伝えることができる教師と、本人の成長を促せる教師という側面があるだろう。

前者はマネージャー本人の成績以上にメンバーの成長を促すことは難しいが、逆に言えば多くの人を自分のレベルにまで引き上げることは可能である。メンバーの潜在能力を引き出すよりも速いスピードで一定のレベルに引き上げるということを期待することとなる。

実はこれも一部、商品やシステムへの投資と分類することができるのではないだろうか。システムの中に組み込まれている「人間」という要素について、期待している稼働状態に引き上げるということだ。もちろん、その過程において仕事の仕方や様々なスキルを身に付けられることはメンバーの成長につながるわけであるから、それは「人への投資」である。会社の利潤システムへの投資と人への投資が混在しているスタイルと言っていいだろう。

教師的なマネジメントの後者は「本人自身の成長」を促すためのマネジメントだ。これは極めて変数が多く、ハイリスクハイリターンな投資であると言える。しかし、これこそが「人への投資」の一つではないかと思う。

手法として先ほどの「体験を伝える教師」と切り分けづらい部分もあるが、自分以上にメンバーを開花させる才能のあるマネージャーがこれ。選手としては並以下なコーチが伸び悩む選手を一気に開花させるパターンなどがこれにあたる。もちろん選手としても一流のケースもある。

特徴としては、教師とは言え、「本人から引き出す」ことを重視する点だ。教師は呼び水や最初の一突きのみを適切に与え、メンバー本人による思考や本人からのアウトプットを促し続ける。立ち止まった際に示唆を与える。この成長段階で答えを提示してはいけない、それは先ほどの「体験を伝える教師」にとどまってしまうことになる。

体験を適切に伝えることと、本人の思考を促すことをフェイズを見極め、後者を極めて広くとることが、「本人の成長を促すマネジメント」である。これをできる人物を配置して、自社のサービスや商品そのものを超えて成長を促していくことが「人への投資」であると考える。

長くなったので、記事を分ける。

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